エスプレッソは、小さいカップに入った濃いコーヒーというイメージがありますが、実はお湯で割って飲む方法もあります。
その代表的なものがアメリカーノとロングブラックです。
これらの飲み方はどう違うのでしょうか?
今回は、エスプレッソをお湯で割る飲み方の違いについて詳しく解説します。
アメリカーノの特徴と作り方

アメリカーノは、エスプレッソにお湯を加えて作るコーヒーの一種です。
ここではアメリカーノの作り方と特徴を説明します。
アメリカーノの特徴
マイルドな味わい
アメリカーノはエスプレッソにお湯を加えることで、エスプレッソの濃厚さが薄まり、よりマイルドな味わいになります。
エスプレッソの特徴的な苦味が少なくなり、柔らかな口当たりと豊かな風味が楽しめます。
割合は1:3
アメリカーノはエスプレッソ:お湯=1:3で割るのが一般的です。
クレマは消えやすい
アメリカーノはエスプレッソに後からお湯を加えるため、クレマ(エスプレッソの上に形成されるクリーミーな泡)が消えやすく風味も弱くなります。
発祥はイタリア
アメリカーノはイタリアで、エスプレッソのアレンジドリンクとして生まれました。
由来は諸説ありますが、第二次世界大戦中にアメリカ軍がイタリアに駐留していた際、エスプレッソの濃い味に慣れていないアメリカ兵のために作られたのが始まりと言われています。
イタリアではエスプレッソをそのまま楽しむことが多いため、アメリカーノはほとんど飲まれていません。
アメリカーノの作り方
- エスプレッソショットを準備します。通常は30 mlのエスプレッソが使用されます。
- エスプレッソにお湯90mlを注ぎます。
お湯の量は個々の好みによって異なりますが、エスプレッソ:お湯=1:3にするのが一般的です。
ロングブラックの特徴と作り方

ロングブラックは、オーストラリアやニュージーランドで一般的なコーヒーのスタイルです。
ここではロングブラックの作り方と特徴を説明します。
ロングブラックの特徴:
濃厚さを保った味わい
ロングブラックはお湯にエスプレッソを加えるため、エスプレッソの濃厚さが保たれながらマイルドな味わいになります。
エスプレッソが多めの割合
ロングブラックはアメリカーノよりもエスプレッソの割合が多めです。
クレマが長く残る
ロングブラックはお湯をエスプレッソに注ぐため、クレマが保たれます。
このクレマはコーヒーの風味を保ち、飲み口を滑らかにします。
発祥はオセアニア
ロングブラックはカフェ文化が盛んなオーストラリアやニュージーランドなどのオセアニア地域で生まれました。
現在でもオーストラリアやニュージーランドで一般的なコーヒーのスタイルです。
ロングブラックの作り方:
- カップに熱いお湯を注ぎます。
お湯の量は個々の好みによって異なりますが、通常はエスプレッソの量よりも多めの量が使われます。 - エスプレッソショットをカップに抽出します。
通常は30 mlのエスプレッソが使用されます。
アメリカーノとロングブラックの違い
アメリカーノとロングブラックは同じ「エスプレッソのお湯割り」ですが、違いがあります。
ここではアメリカーノとロングブラックの違いを紹介します。
お湯を注ぐ順番
アメリカーノとロングブラックの違いは、お湯とエスプレッソの注ぎ順です。
アメリカーノは、エスプレッソを入れたカップにお湯を注ぐ飲み方です。
ロングブラックは、あらかじめお湯をカップの中に注いでおき、後からエスプレッソを注ぐ飲み方です。
クレマ
アメリカーノはエスプレッソを入れたあとにお湯を注ぐため、クレマが長く残りません。
ロングブラックは、お湯を注いだあとにエスプレッソを注ぐため、クレマが長く残ります。
クレマが長く残るため、ロングブラックの方がエスプレッソの風味を強く感じられます。
飲まれている地域
アメリカーノはスターバックスなどシアトル系のチェーン店で飲まれています。
また、アメリカーノは韓国でも人気があります。
アメリカーノが生まれたイタリアではほとんど飲まれていません。
ロングブラックはオーストラリアやニュージーランドで一般的なコーヒーのスタイルです。
アメリカーノとロングブラックは別の飲み物!
同じエスプレッソのお湯割りでも、アメリカーノとロングブラックは別の飲み物です。
加えるお湯の順番が違うだけで、味わいが変わるのがおもしろいですよね。
アメリカーノとロングブラック、両方を試して好みの一杯を見つけましょう!
エスプレッソマシンがあれば、自宅でもエスプレッソが楽しめますよ。

